縁結びの祭神・本尊について

日本全国に伝わる「縁結び」の伝承。
様々な概念を尊重し、研究しております。

三石神社(福島県只見町)

JR只見駅の裏にそびえる要害山の中腹にある三石神社は、大きな岩を御神体としてまつる神社。山中に一の岩、二の岩(泪岩(なみだいわ))、三の岩(縁結びの岩)を磐座(神の鎮座する所)としていることから三石神社と称されています。

起源:平安時代末期の文治年間(12世紀末)奥州藤原秀衛祉伐の大功をたてたため、源頼朝よりこの地を賜った金山谷横田の領主、山内経俊が、夢枕に立った神霊のお告げに導かれてこの地に奉願したと伝えられています。

祭神:伊邪那岐命(イザナミノミコト)、白山姫命(シラヤマヒメノミコト)、少彦那命(スクナヒコナノミコト)。

出雲大社(島根県出雲市)

出雲大社に祀られる「大国主大神」は、古くから「縁結びの神様」として信仰され、「縁結び」とは、男女の縁だけでなく、人間関係や、人々を取り巻くあらゆるつながりのご縁のことを指しています。江戸の元禄時代に井原西鶴「世間胸算用」に、「出雲は仲人の神」という記載があり、これが縁結び信仰として確認できる一番古い記録です。

祭神:大国主大神

東京大神宮(東京都千代田区)

明治時代に。伊勢神宮へ参拝したいという夢を叶えようと伊勢神宮の遥拝殿(ようはいでん)として創建されたのが東京大神宮。東京にいながら伊勢神宮を参拝でき、同様のご利益を得ることができます。
神前結婚式を日本で最初に行ったのがこちらです。

祭神:天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)と豊受大神(とようけのおおかみ)。結びの働きを司る造化の三神(ぞうかのさんしん)であるアメノミナカヌシ(天之御中主)、タカミムスヒ(高御産巣日)、カムムスヒ(神産巣日)。

妻沼聖天山(埼玉県熊谷市) 高野山真言宗

斎藤別当実盛公(さいとうべっとうさねもり)がご本尊聖天さまを治承三年(1179)にお祀りし、次いで実盛公の次男斎藤六実長(さねなが)が出家して阿請房良応となり建久八年(1197)に本坊の歓喜院を開創。ご本尊聖天さまは、正しくは大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)と称せられ、福運厄除の神として信仰されています。妻沼聖天さまは日本三大聖天さまの一つとして知られ、特に縁結びの霊験あらたかで、夫婦の縁はもちろんのこと、あらゆる良縁を結ぶ信仰の寺院。

本尊:歓喜天御正体錫杖頭(重要文化財)